前置き

ロードバイクは危機回避が難しい

ロードバイクを購入してからそろそろ半年が経とうとしています。
約80kmのしまなみ海道にも行ったけれど、運動がダメダメな自分でも余力を残して走れるようになって来ました。
頑張れば100km行けるかなぁ、行けないかなぁ……という感じに。
スポーツとして楽しんでいる人は、まず100kmからというので、まだまだ初心者です。

けれど、初心者でもロードバイクはクロスバイクとは全然違うと実感しています。
購入前は、どちらもスポーツ自転車の部類に入る、早く走れる自転車ぐらいに思っていましたが……。
いや、もちろんロードバイクの方が早く走れるのではないかという大きな期待もあってこそ、ロードバイクを購入したのですが、やっぱり違いました。
電車を使うような距離を走るのであれば、クロスバイクよりもロードバイクの方が断然楽だなと、今更ながら感じています。

ただ、早く走れるのもそうなのですが、ロードバイクは止まれないし、(ドロップハンドルだと)急ハンドルも難しい。
精一杯握り尽くして、且つ思いっきりハンドルを曲げて、危機一髪回避なんて出来ない。
クロスバイクはそれが出来たから、すっ転んだこともありました。
なので、ロードバイクで何かを追い越す際はとっても緊張しています。

暖かくなり危険度が増してきた

ロードバイクを購入したのは約半年前の秋。
どんどんを気温が下がり始めていた時期でした。
なので、気温が上がり、暖かい中を走り始めるのは(小笠原諸島を除けば)今が初めてです。

暖かくなると、氷だけでなくて人間の脳も溶けてくるのでしょうか……。
汗をかきながら走っていると、ヒヤッとさせられる場面がとても多く感じました。

よろよろ道路の真ん中を走るママチャリ、急に飛び出す車、無灯火で逆送してくる自転車。
自分には害は無いことですが、信号無視の自転車も多く見かけました。
もちろん真冬でもそのような場面はあったのですが、
桜の花びらが散る中で1回帰宅する15kmの間に、そのヒヤッとた場面が何度あったことか……。
寒いと厚着で動きにくいからなのか、寒いと自転車に乗ろうと思わないからなのか、暖かい今の方が危険頻度が上がっています。

まるでロードバイクを購入した頃のように緊張しながら走っています。
初心を思い出す良い機会にもなっていますが……。

意味をなしていないベル

そんなわけで、ベルをならしたいなと思ったことが何度かあります。
しかし実際は1度も鳴らしていません。
ライトとベルを一緒に購入したのですが、
「このライトとベルだと片面ずつ(ライトの裏にベルを)付けられるんですよ」
との店員の説明を受け、薦められたライトとベルを購入しました。
「どうせベルなんて鳴らさないだろうし、法で定められた通り警音器を取り付けておけば良い。」
ぐらいに思っていました。
……失敗でした。

まずドロップハンドルを握っているとき、ベルの位置に手がない。
危険を感じたときは、両手でブレーキをかけているので、ベルを鳴らす余裕が無い。
少し余裕があるときでも、ライト位置の下に付いているベルを鳴らす突起部分を探してしまい、鳴らす前に危機が去ってしまう。
警笛鳴らせの道路標識がある場所で鳴らしても、大して音が出ず、自動車相手に意味をなしていない。

そもそも法律では原則として人や車両に対してベル(警笛)を鳴らしてはならず、
ただし危機が迫ったときは鳴らすことが出来るということになっています。
鳴らさないといけないときって、差し迫った危険を感じたときだけなんですよね。
運良く今のところ事故には遭っていませんが、危機が差し迫った瞬間にきちんとした鳴らせる警音器を付けないといつか死ぬかも/殺してしまうのではないかと恐くてたまりません。

警笛鳴らせの道路標識は、小笠原父島で何度か目にしたのですが……小さな音のベルを鳴らしても意味をなしていないなと感じていました。

サイクルホーンを付けてみた

サイクルホーンという存在を知る

どうすれば良いのか?

思いつく自転車の警音器と言えば大きな音が出るベル。
しかしロードバイクには似合わない。
何か無いか……。
と検索してみたところ「サイクルホーン」なるものがありました。
電子的な大きな音を出せる機械があるようです。

音が出る部分と、鳴らすスイッチが離れていて、これならばドロップハンドルでブレーキをかけながらでも鳴らせそう!
ということで、購入することにしました。

安いものを購入

良さそうなものは2つありました。
1つは1000円ぐらいのもの。けれど雨に濡れると勝手になってしまうらしい。
もう一つは4000円ぐらいのHORNITというもの。1000円のものよりは安っぽく見えずしっかりしていそう。
どちらにしようか悩みましたが、今回は安いものを買うことにしました。
これで満足できればOKだし、失敗だったら高い方を購入します。

結果は?

安いもので十分だと感じた

安いものを購入しましたが、機能は問題無い様に感じました。
何種類もの音があり、音の高低も3種類から選べるようで、十分な種類の音がありました。
しかし、国内で使用する際に日本人が「警笛だ」と認識できる音は1種類だけのように思えました。
音を使う分ける必要もないので、1種類あれば十分です。

取り付けてみた

ケーブルが少し短くて、取り付ける位置はだいぶ悩みました。
輪行する際は車体を逆さまにしてハンドルを下にすることがあるので、そのような点でも悩み、結果としてハンドルエクステンダーを取り付け、そこに取り付けました。
ハンドルエクステンダーは、実際の品は目にしたことがあったのですが名前がわからず最初検索に苦労しました。
ハンドル/バー、エクステンダー/エクステンション/マウント、などと呼ばれているようです。

誤動作させてしまった

普段乗っているときに誤動作させてはいけないので、まずは下ハンドルを握ったときに鳴らせるようにスイッチを設置してみました。
しかし、下ハンドルを握らないと鳴らせずとっさの時にならせないのではないかと感じたのと、逆に下ハンドルを握らないといけない場面で間違って鳴らしてしまいました。
結局落ち着いた位置は、ブラケットの内側やや下側になりました。
ブレーキを掛けたときに親指で少し下の位置を押すと音を鳴らせるようになりました。
これならとっさの時に鳴らせそうです……が。

下ハンドルに装着(最初)

ブラケットに装着(その後)

効果は……

ビックリ。
黄色から赤に変わった瞬間でも、赤が終わりかけた青に変わる瞬間でもなく、完全にこちらが青になったあとに交差点を横切ってきた自転車がいました。
これぞ鳴らして良い機会!と思いましたが、ここまで簡単な位置に取り付けてもとっさの時はやはり操作を忘れてしまいました。

しかし、この横切った自転車の方、運が良かったです。
青になったのに自動車の発進がだいぶ遅れていたのです。
普通に発信していたら間違いなく衝突していたところでした。
やはり暖かくなった影響なのでしょうか……。

いざというとき使わないのでは意味はありませんが、サイクルホーン(警音器)は易々と使って良いものでは無いので使わなければならない機会は訪れて欲しくないものですね。